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春のお祭り「マースレニッツァ」2018.02.20

みなさん、こんにちは。モスクワでは、2月12日~2月18日までマースレニッツァというお祭りが開催されており、特に今週末はマースレニッツァに関するイベントがモスクワ各地でも行われました。マースレニッツァは日本語でバター祭りと訳されることも多いですが、冬を見送り春を迎える縁起のよいお祭りです。ブリヌイの丸い形は太陽を表しており、食べた数だけ来年の冬に晴れの日を迎えることができると言われています。

さて、今回は2月12日~2月18日の期間中に、モスクワではどのようにお祝いをしているのかをご紹介します。

赤の広場前の敷地がこの一週間だけはこのような鮮やかな色に包まれます。飾りの至るところに太陽があるのがとても印象的です。

マースレニッツァの時期にはクレープのような食べ物が「ブリヌィ」が食されます。中の具はフルーツやチョコなどを組み合わせた甘いものから、チーズや鶏肉を使った軽食感覚のものまでさまざまです。

出店が並びます。店は区切られていて、その一つ一つの箱の中で営業しています。

ブリヌィもその他の軽食もお店によって様々です。ピザやピロシキ、菓子パン類も豊富です。

出店の脇の至るところで肉を焼いており、おいしそうなにおいが広がっています。

りんごやオレンジにシナモンが入った特製ジュースも販売されています。シナモンの香りがかぐわしく、飲めばホッとする優しい味です。

食べ物だけでなく、伝統工芸品も販売されています。

藁で作られたчучело(チュチェロ)。最終日までこうして飾られています。お祭りは最後、このчучело(チュチェロ)と呼ばれる藁の人形(かかし)を燃やす伝統儀式をもって終了します。この人形を燃やして、冬と冬に起きたよくなかったことに対して別れを告げるのです。

 おわりに

私が訪れた日は運よく快晴だったこともあり、訪れた人びともみな笑顔で気分がよく、まだ早いと思いつつもつい、春を期待してしまうような小春日和でした。私自身ロシアで暮らし始めてから気づいたことですが、冬の季節の太陽のありがたみは夏のそれとは比較になりません。冬の季節、常時マイナスの気候の中で極端に日照時間も少ないロシアでは、たとえば太陽が顔を出しただけで、街は特別な気分になります。太陽を待ち望む気持ちは古代ルーシの人びとと同じだなあと、歴史に思いを馳せながら、屋台でブリヌィをたくさん食べるのでした。